結核とタバコ -「ハリセンボン」の箕輪はるかさん-
芸能人の箕輪はるかさんがで肺結核で入院されたそうですね。2ヶ月くらいで復帰できるでしょうから、がんばって治して早く元気な姿を見せてください。
肺結核は呼吸器を診ている医者にとっては珍しいものではありません。今でも年間2万5千人以上の新規患者が出ています。結核緊急事態宣言が発令されたこともあります。でも、98%は投薬で治ると言われています。決して恐ろしい病気ではありません。
よく誤解があるのですが、感染しても発病とは違います。感染しただけでは他人にはうつらないのです、発病して、痰に菌が混ざるようになって、他人にうつるようになるのです。感染した人が発病する確率は、5~10%といわれています。その残りの感染者の大多数は発病することなく一生を過ごします。
人にうつる可能性がある発病は、感染してから2年くらいの内に起きることが多いとされています。すぐではありません。何ヶ月かたってから発病するのです。現在では、治療薬のある普通の病気です。パニックにならずに、また、感染や発病した人を偏見の目で見ないで欲しいと思います。
さて、このブログでは、タバコを中心に取りあげています。それなのになぜ、結核なのでしょうか?それは、タバコをすっていると、肺結核になりやすいことが分かっているからです。
(Lam TH, Ho SY, Hedley AJ, Mak KH, Peto R. Mortality and smoking in Hong Kong: case-control study of all adult deaths in 1998. BMJ. 2001 Aug 18;323(7309):361.)
肺結核に感染・発症しないためにも、禁煙して、栄養バランスのよい食事と十分な睡眠、適度な運動をしましょう。
参考
1999年
結核緊急事態宣言 (厚生省)
2001年
肺がん緊急事態宣言 (公衆衛生ネットワーク)
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